そういえば、帰りは全日空の「お帰りハイヤー」を使わせていただいて帰ってきました。帰りがけ、運転手さんといろんな話をしました。その中で、また出身を間違われました・・・・・。
運転手: 「で、お客さんはどうしてニューヨークから帰ってきたわけ?」
僕: 「仕事で、ニューヨークで展開しているサービスを調べに行ってたんです。」
運転手: 「へぇそうなんだ。で、お客さんはこちらの出身かい?」
僕: 「いえ、盛岡の出身なんです。」
運転手: 「そうかぁ~、じゃあ、九州男児だ!」
僕: 「(なんじゃそりゃ?と思いながらも)えぇ、まぁそんなところですかね。。。。(汗)」
今回は、新手のドッキリでした。なんか、物凄い力技で決められた感がします・・・・。そんな間違い方する?みたいな。でもとっても気さくな運転手さんで、会話は、このような間違いを揉み消すかのごとく、どんどん続く・・・。 「お帰りハイヤー」制度を作った全日空と、日本航空の会社の体質の違いを運転手さんから滔々とうかがった後に、「日本の政治も一緒だ!」という話になり、派閥争いをしている間に、構造改革を見失ったり取り残されていくんだ、という話になり、先日の参院選の結果と、今後の福田内閣の話になり。。。。
確かに、今回の組閣、どう考えても構造改革が今までのスピードで前進するようには思えません。「温かい改革」というのが曖昧模糊として、実態が掴みにくい。もっとリズム感ある政策を切に期待します。ちょうど出張中には、福田内閣が組閣され、メディアでも一部取り上げられています。英フィナンシャルタイムズ、米ウォールストリート・ジャーナルでも、大きくはないですが記事がありました。その中では「旧来の政治への回帰」ということがメインに書かれており、まだそこまで批判的ではないにしろ、小泉元首相を「カリスマ的総理大臣」と書いているのに対して、阿部前首相には「体調不良の」という表現であり、福田首相には「バランス感覚」「旧来の派閥政治」といった言葉が枕詞として付されて表現されていたのが印象的でした。また、ニューヨークオフィスの人とちょっとした時間の間に、結局今回の参院選をどのように見るか、ということを議論すると「民主党が良かったから買ったのではなくて、自民党が嫌だったから民主党が結果的に票を集めたのではないか?」という意見が大半。積極的な選択ではなく、消極的な選択だったのだろう、と。非常に冷静に受け止めているんだなぁ、と感心しました。
逆に現地で主に議論されていた話としては、「サブプライムに端を発する世界景気減速は、単なる減速か?それとも景気後退か?」という議論と、バーナンキ現FRB議長の金融政策の見通し、並びに(ちょっと意外だったのは)グリーンスパン前FRB議長は有能だったのか?という議論(特に、2004年6月まで低金利政策を実行してきた結果、過剰流動性並びにその後のサブプライム、新興市場国バブル、投資ファンド、一次産品スペキュレーションを引き起こしたのではないか?という議論)でした。
その他、ミャンマーでのデモが大きく報道されていました。やはり、ニューヨークには東京とは比べ物にならないほどの様々な意見や見方があり、それはとても面白いです。出来ることなら、その現場に身を置いていたいですが、少なくとも向こうのメディアはインターネット版、または現地の新聞・雑誌を購読するなどして、目を離さないでいたほうがいいと切に思いました。
さて、話を「お帰りハイヤー」に戻して、ここ数年でやはり予想通り、というか動態の変化が出ていることが分かりました。ちなみにこのお帰りハイヤー制度は欧米から成田に帰ってくる飛行機(計8便)あるそうです。大体一日、60名~180名の方が利用するようなのですが、やはり四半期末の方が利用者が多くてその間は余り多くなく、ゴールデンウィークは意外に閑散としているそうです(やはり仕事関連の人が多いんですね。) 圧倒的に使用する人はニューヨーク線が多くて、大体一日の3分の1ぐらい、次がフランクフルトで、その次がシカゴだそうです。ここで、フランクフルトとシカゴ?という気がしたので聞いてみると、日系企業の東欧・南米への現地進出に伴い、東欧→フランクフルト→成田という人や、南米→シカゴ→成田と帰ってくる人が多いことを反映しているのだとか。この動きはここ数年(2年ぐらい)で増加しているトレンドのようです。残念ながらお帰りハイヤーは中国と日本を結ぶ路線には設定されていないそうですので、もし中国も入ってくるとまた全然異なった世界の動き方が垣間見れるでしょうね。
そんな感じで、様々な人とのやり取り、ふとした物事のトレンド変化からも、現在の世界の立ち位置を認識でき、自分としては今持っている考え方との大きな乖離はなかったな、と思いました。
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