今日までの2泊3日間、群馬県丸沼高原スキー場で、赤十字社千葉県支部と神奈川県支部合同のパトロール救護員養成の研修を受けてきました。今までスキーをやってて、遊びでスキーに行くことは多かったですが、きっちり基礎スキーをやろう、ということや、それなりの気持ちを持ってスキーに行こう、という機会が少なかったのですが、今回は、メンバーのモチベーションと僕のモチベーションとバッチリ合って、本当に楽しく、チームワークがうまく作れた研修でした。
応募したメンバー14名(今回が、初の講習でかつ検定を受けるメンバー)と、既に資格を取られて1年目以上の先輩救助員の方々14名とが一緒に受講しました。2泊3日の短い日程で、救助に関する包帯法、アキヤ(と呼ばれる、スキー場での傷病者救出用のソリ)の操作、ロープ法などを学びました。
自分も数年前にスキー場でケガをしたことがあり、その際に、適切な実体的な処置並びに、精神的にも動揺を与えない素晴らしい救助に直面したことがあり、そのような意味からも、是非こういう対応が冷静沈着かつ、適切にできるようになりたい、という気持ちから受けました。
スキーでストックを使わない状況で、20キロもあるソリに、実際の人間(60~70キロ)の、合計100キロの重りをつけて、必ずしも規則的でない中斜面を制動をかけながら、障害物をかわして一定速度で降りて行く、ということは本当に大変でした。しかも、傷病者はもしかすると心肺停止の一刻を争う人間。安全にソリで下山させる、ことは大前提のほか、早く山麓の救急車が入れる所に下山させなければ、生命にかかわります。そのような使命感を持ちつつ、研修にあたりました。
2泊3日の中で、同期14名の絆が非常に強まったことはもちろんのこと、先輩の方々からの温かい言葉並びに厳しい指摘、指導員の方々の厳しい忠告などに耐えつつも、励まされ、本当に重要かつ意味のある3日間を過ごすことができたと思います。
期中様々な検定を受け、その結果次第ではありますが、それを本業にせずとも、不測の事態が起こった際には、適切な応急処置と精神的な安心感が与えられるスキーヤーになりたいものだと思いました。
そして、何といっても嬉しかったのは、このように「奉仕の心」を持っている人が身近にたくさんいるという事実、そしてこれを広げていきたいと思っている人がいる、という事実。そして、更にはスキーの技術をはじめ、自己の様々な能力の研鑽に努めている人が多い、という事実です。そのようなことを学び、その中での人間関係を築くことができたことは、本当に有難かったし、これは一生ものにしていきたい、と思いました。
先ほど様々な検定があるといったうちの一つに、「赤十字パトロールの使命」ということが挙げられるのですが、そこでは「人間愛」「博愛」「人道」という言葉が何度も出てきます。こういった座学を受けた後に、実際ゲレンデへ出て、リフトで一緒になった人とこれから出てくる検定の問題について議論をしているときに、こういったことをないがしろにせず、深く話せる相手がいる、ということは自分の中で本当に深いサポーターがいると同じような安心感を得ます。
と、同時に自らの基礎スキーを研鑽しようとしている人でもあり、そのような人の後をついて行ったり、滑り方のコツについてアドバイスをいただいたりすることは、本当に有難く、内容の濃い集まりだと思いましたし、できない自分については本当に悔しいな、と思わされます。
やはり「魂のこもった人々」の集まる空間は、「なんとなく楽しい人々」の集まる空間とは異なり、本気度が高いだけに厳しい部分もありますが、本質的に楽しいと思いました。
3 件のコメント:
いい経験したねー!
命に関わる現場は厳しいけど,温かくて優しい。真剣だし熱いね。
スキーの技術,生かして頑張って!
熱いよね。たとえば、一見「遊び人」のように見える若い兄ちゃんでも、リフトでパトロールについての考え方を話すと、しっかり芯の通った答えを返してくるし、(僕は経験していないけど)パトロール小屋でも、いつもは雑談をしているのに、一度救助要請の無線が入ると、一瞬にしてみな目の色が変わって真剣になるそうです。
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