ワンセグにしてからよくテレビを見るようになった。その中で最近ハマッているのは、NHKの「プロフェッショナル-仕事の流儀」だ。最近の私のヒットは、その中でもフレンチシェフ 岸田周三さん。
自分と年齢が近い、ということもあって、番組を見るにつけ、自分がその現場にいたとして、どのように感じるか、そしてそれに対して、岸田氏は番組の中でどう述べているか、そこにはどんなギャップがあるのか、を考える。一番自分にはなくて、ここを変えなければ、と思うのは「時代が変わったのに、100年前のフレンチを“伝統”と呼んで、それを美味しい、と認めるのはどうか?」といった主旨のコメントだった。現代は100年前と比べて進んだのだから、100年前のフレンチよりも美味しいフレンチが出来ていて良いはず。それなのに、100年前のフレンチこそが美味しい、と盲目的に認めることは良くない、ということ。
最近「伝統」とは何か?ということを考え(やく半年ほど前、会社にいた人とその話をして、その時も自分とのギャップを思い知らされ目から鱗だった経験があるが。)、それは必ずしも、古きものをそのままの形で現代に伸ばすものではないこと、常に変化する状況の中で、新たなものを作り続けていくこと、常に進化させること、が自らの存在意義ではないか、と結論付いた。
自らの実家の話をここから若干述べて恐縮ではあるが、日本料理も同じだと思う。当時は当時なりの冷蔵技術、貯蔵技術から生まれた伝統的な食材があるが、今はその技術の発達で、使える食材、味の種類が拡大した。その中で、広がった食材をフルに総動員するか、それともあくまで、狭義の「伝統」を守るべく、過去の食材のみを使って、昔ながらの味を再現するのか、ここまで来ると、それはもう、哲学であって、性格であるので、相容れない場合も生じる。
私は、今正に自分の領域、経験領域を広げたいと考えている最中であり、この先数ヶ月~1年では、相当な行動力を以って、舵を取って生きたいと思うし、業界こそ違え、岸田氏濁していけるような人物になりたい、と切に思う。
0 件のコメント:
コメントを投稿